○○している間だけ可能なことに注目する

» TURBO TOOTH TUNES

サウンド歯ブラシ? とでも訳すべきか、歯を磨いている間だけ好きな音楽が鳴る歯ブラシ。


with this exciting toothbrush that lets you hear one of your favorite songs while you brush! Turbo-charged with improved sound technology, this cool toothbrush sends sound vibrations streaming from the bristles through your teeth -- so you can actually hear music inside your head! Just press the button, wait for the beep and brush away!
 
To increase the volume, simply increase your brushing pressure!
 
If you brush well, you get great sound, and you'll actually hear two full minutes of the song "We Got the Party" performed by Miley Cyrus as Hannah Montana!
 
Brush head not replaceable. Includes 3 non-replaceable "AAA" batteries

ポイントだけ抜粋して訳すと、

  • 歯ブラシから歯を伝って音が出るので、頭の中に直接届く(ちょっとコワ…)
  • 歯ブラシに付いているボタンを押しながら歯を磨き始めるだけ
  • 音楽のボリュームを上げるにはブラッシングの力を強めればいい
  • うまく磨けていれば、心地よい音楽が聴ける
  • Miley Cyrus as Hannah Montanaによる"We Got the Party"ほか2曲をフルコーラスで収録
  • ブラシヘッドの交換は不可

細かいところでは気になる点は多々ありますが、商品アイデアとしては面白い。歯ブラシはともかく、この考え方は何かに活かせそうな気がします。

例えば、イヤな仕事であっても、一定時間は必ず続けなければならない、という──そんな仕事はやめてしまえばベストですが、諸事情によりやむを得ない──場合に効きそう。

 
例えば、なかなか腰が重くてジムに行けない、という人に対して、

 「ジムに行ったら帰りにアイスを食べてもよい」

というご褒美を用意しても、

 「アイスぐらいで釣られるか!」

とつっぱねることは可能。

 
そこで、“報酬後払い”ではなく、

 「ジムに行ったら、運動している間だけアイスを食べてもよい」

という“報酬中払い”にしてみる。

そして、運動するのをやめたらアイスもお預け。

 
ただ、アイスだとポタポタたれることが懸念されるので、

 「ランニングマシーンで走っている間だけiPodから音楽が流れる」

といった、振動感知機能があるといいですね。

 
実は我々人間も

 「生きている間だけ幸せになれるチャンスがある」

という状況に置かれています。普段はスルーされがちな事実ですが…。

 
do {
  you_have_chances_to_win();
   if ($give_up == true){
    break;
   }
  }
while ($your_life == true)

日々のスケジュールを無理なくやりきるための優先順位設定マトリクス

以下のようなマトリクスはよく見かけます。

緊急である 緊急でない
重要である 第1領域 第2領域
重要でない 第3領域 第4領域

放っておくと、トラブル対応や締め切りのある仕事といった、緊急かつ重要な仕事(第1領域)に時間を取られてしまい、次への種まきともいえるスキルアップや戦略策定といった、緊急ではないが重要な仕事(第2領域)にちっとも時間を割けずにジリ貧になる、という説明がなされます。

 
ちなみに僕自身は『成果を5倍にする ライブハックス!』という本の中でこのマトリクスの各要素に次のような名前をつけて紹介しています。

緊急である 緊急でない
重要である 憂い 備え
重要でない 穀潰し 憂さ晴らし

成果を5倍にする ライブハックス! (ゴマ文庫)
発売日:2009-03-02
おすすめ度:5.0
おすすめ度5 時間畑(=人生)を作って耕して成長させて充実させて・・・


 
ただ、このマトリクスは現状分析をするのには役に立ちますが、そこから一歩踏み出すためには足りません。つまり、第3領域や第4領域(穀潰しや憂さ晴らし)はそもそもする必要のないことばかりなのですから、第1領域と第2領域について、より詳細に分析する必要があるのです。

言い換えれば、第1領域と第2領域(憂いと備え)には分解の余地がある、ということです。

 
結論から言ってしまえば、「意志を必要とするか」という軸を加えた次のマトリクスが、一歩踏み出すうえで役に立ちます。

重要である 緊急である
意志必要 A.攻めの布石
顧客の維持・開拓
商品開発・改善
仕組みづくり
B.ブレインワーク
原稿執筆
ミーティング
コンサルティング
意志不要 C.守りの布石
読書
情報収集
会食
伝票整理
D.ルーチンワーク
支払処理
予約手配
書類整理
メール返信

別の視点でまとめると次の通り。

特徴 時間帯
A.攻めの布石 すべてに優先する、未来を創るための重要なタスク 早朝に行う
B.ブレインワーク 実質的な売上を稼ぐためのタスク 午前中〜午後に行う
C.守りの布石 普段からコツコツ積み上げていくことで大きなリターンが期待できるタスク 夕方に行う
D.ルーチンワーク 早ければ早いほど憂いのなくなるタスク(仕組み化がカギ) 夜間に行う

 
エネルギーに満ちた朝一番から片手間にできる伝票の整理をするのはいかにももったいないですし、疲れている夜遅くに集中力を要する原稿執筆やコンサルティングを持ってくるのは非効率。

ポイントは意志が必要かどうかという視点。一日の終わりに近づくにつれて、初めは勢いよく放出されているエネルギーも、徐々にその勢いを失っていきます。ちょうど、切れかけたポンプ式のボディシャンプーのように、最後は押してもスカスカになるのです。

朝一番にその日一日のスケジュールを作る(=抱えているタスクについて取りかかる順番を決める)という人は少なくないと思いますが、その時に意志を必要とするかどうかに注目すると、有限のエネルギーを効率よく使えるようになるはずです。

できない言い訳を封印するためのキラークエスチョン

わかっちゃいるのに行動を起こせない、ということは少なくありません。それをしなければ確実の自分の将来に影を落とす(ポリシーに反する、人格を損なう、評判に傷がつく、年収が下がる、etc)ことが明白だったとしても、「今すぐそうなるわけではないから、よかろう」と、妥協してしまうのです。

言うまでもなく、こうした妥協は少なければ少ないほどいいでしょう。

ゼロにできたら最高です。

もちろん、人間ですから100%は難しい。

可能な限りこうした妥協を少なくするための方法はないかと考えるわけですが、そこで思い出すのが、数年前に師事していた老師から突きつけられたこんな質問。

 

できなかったの? やらなかったの?

 
この問いに対して「できなかった」と答える限りは、進歩も成長もできない、と老師は言います。

 
人の成分の大半は水ですから、何もしなければ高いところから低いところに流れ落ちていきます。すなわち、放っておいたら楽な方にしか行かない、ということです。

イヤなことがあれば、真っ先に「できない理由」を探し始めるのです。できない(=不可能)のだから仕方がない、という形勢に持っていくことによって、自分が悪いわけではないことにできるからです。

もしここで、「できない理由」の代わりに「やらない理由」を考えたらどうなるでしょうか。

たとえば、今日中に仕上げるべき仕事について、「資料がそろっていないからできない」とか「やる気が出ないからできない」といった言い訳の代わりに、次のような「やらない理由」をリストしてみるのです。

  • この仕事よりも重要な仕事の納期が迫っており、そちらを優先したいので、やらない

#リストしようとしましたが、1つしか思いつきませんでした…。

 
まず、「できない理由」より「やらない理由」の方が本気を試されることに気づくはずです。それもそのはずで、「できない理由」には責任を他人に押しつけるという前提があり、「やらない理由」には逆に自ら責任を背負うという前提が、それぞれあるからです。

つまり、「できない理由」を考えることは身を守る行為なのに対して「やらない理由」を考えるのは身を削る行為なのです。

 
日々、その日一日を振り返るときに、やるべきであったのになされなかったことについて、「できなかった理由」ではなく「やらなかった理由」を自らに問い続けることは、成長への近道になるでしょう。

・・・ここまで書いて、「成長への近道だとわかっていても、自分にはできないかもしれない」と思い始めた自分に気づきました。

成長への近道は険しいものですね。

 
そう考えると、成長とは、身の削り節をダシにしてつくった極上のスープといえるかもしれません。削って初めて持ち味が出る、と。

関連

『誘惑される意志』という本が、まさにこのテーマを扱っており、耳の痛い内容ながらも、引き込まれます。

誘惑される意志 人はなぜ自滅的行動をするのか
山形 浩生(翻訳)
発売日:2006-08-30
おすすめ度:4.0
おすすめ度4 著者の言うとおりならば、俺は「正常な人間」じゃなく「『超』正常」なのかもしれない。
おすすめ度4 実証実験に基づいた痛快な思考実験
おすすめ度3 双曲割引をめぐるやや雑然とした長いエッセイ
おすすめ度4 ある程度どんな人が読んでも面白く読める科学の本
おすすめ度4 双曲割引一本槍の怪書

以下は本の帯より。

人は、しばしば目先の誘惑=望ましくない選択に負ける。しかもそれは、無知のせいじゃない。その誘惑に負けたら自分が何を失うか、どういう結果を招くかは十分承知している。それなのに、同じ誘惑に繰り返し負けたりする。だれでも知っていることだ。

それなのに、これまでの心理学、経済学その他のモデルでは、これは説明できなかった。十分な情報がなくて判断をまちがえるのだとか、あるいはパブロフの犬みたいな条件付けが生じて反射的によくない選択をしちゃうのだ、といった説明では不十分だ。……本書は、双曲割引という概念を使うことで、これをきれいに説明した。(「訳者解説」より)

仕事の合間に思わず手に取って読み進めてしまうという困った本で、文字通り、意志が誘惑されています。

セミナーや研修の講師のための時間配分調整ツール

セミナーにありがちな、「時間がなくなってしまったので質疑応答はナシということで…」をなくすためには時間配分をきちんと行うことです。

とはいえ、どこを削ってどこを増やすかといった試行錯誤は意外と面倒なものです。

そもそも、セミナーや研修では、きちんと時間内に収まるかどうかが大事なわけですから、そのための方法やツールは必要だな、と以前から思っていました。

 
そこで、Excelで作ってみました。


» 時間配分調整ツール


  
ダウンロードファイルにも簡単な使い方を記していますが、要するに話そうとしているトピックをすべて書き出して、それぞれごとに時間を割り振るためのツールです。

ちょっとした作業でも積み重なると大きな時間になる、ということがこのツールをお使いいただくことでわかると思います。

相手が名刺を切らしていたときに

先日、とある飲み会での出来事。

参加者の女性が名刺を切らしてしまい、差し出された名刺を受け取りながら「後日お送りします」と答えていました。

そこで、さっそうと現れた、同じく参加者であるHさんがその女性に差し出したのは何もかかれていない無地の名刺。

 
 「これ、使ってください」

 
この無事の名刺に自分の連絡先を書いてしまえば、即席名刺のできあがり、というわけ。

 
実はこの「無地名刺を持ち歩く」というアイデアは知っていました。以下の記事で、紹介されていたからです。でも、実際に持ち歩くところまでは至っておらず、目の前でその違いを見せつけられて、行動のパワーを思い知らされたのでした。


さて、筆者の発明は「あなたの名刺」である。面談相手に名刺を渡したら、「あっ、今、名刺を持っていないんですが……」といわれることが時々ある。思わぬところで出会ったり、急な紹介を受けたら、相手がカバンも持っていないこともあって名刺が切れていた。新しい部署に配置された直後で名刺がなかった。地方公務員や学校の教員は名刺を作るのが自前だから用意していないこともある。 相手が「すみません」と言っても、私は「あなたの名刺があります」、事前に用意したカードを渡すのである。これが「あなたの名刺」なのだ。

 
(イラスト略)

 
これを渡すと、ほとんどの方は驚いて「なるほど、これは良いなあ」と唸る。本当は、メールアドレスと電話番号さえあれば、住所はいらないほどだ。住所などを全部手書きさせるのは時間もかかるので、忙しい時には「住所は書かなくて結構です」という。財布に10枚程度、名刺入れに5枚程度の「あなたの名刺」を入れているが、日本国内だけでなく海外でも有効だ。海外は特にビジネスマンでも名刺を持たない人が結構いるからである。裏面を非常時のメモに使うこともある。

ちなみに、名刺つながりで、いただいた名刺には以下のようなタイムスタンプを押しておくと、後で整理するときに便利です。

メール中毒で困っている人のためのすぐできてすぐ効く方法

目の前に急ぎの仕事を抱えているにもかかわらず、ついついメールをチェックしてしまう──

わかっちゃいるけどやめられないメール中毒のあなたに贈るGmailを使った「すぐにできてすぐに効く方法」をご紹介。

 
まず、Gmailの画面右上にある緑色の三角フラスコ状のアイコンをクリック。

 
すると、「Gmail の試験運用: ちょっと変わったアイデアの実験室」という、様々な機能の一覧が表示されますので、その中から「メール中毒」を見つけて、「有効にする」を選択。

 

 
あとは、画面一番にスクロールして「変更を保存」をクリック。

 
これで、画面右上に「休憩」というリンクが表示されるようになりますので、これをクリック。

 
15分間はGmailが操作不能になります。

 
ただし、別のタブやウィンドウで新たにGmailを開けば普通に読むことができてしまう、という抜け道もありますので、完璧ではありません。あくまでも「ワンクリックで15分おあずけ」という速効薬としてお使いください。

直面している問題を自力で解決に導くための7つのステップ

アインシュタインは次のように述べています。

今日、直面している問題は、それが起こった時の知識だけでは解決できない。

新しい知識というカギが必要なのです。

さらに問題解決についても言及しています。

問題解決とは、記憶による学習や本能的なものではない。それは創造的でなければならない。事前に組み込まれたものではいけない。

創造的でなければならない、ということは逆に言えば、持てる知識を総動員しなくてもいい、ということです。答えは今いる部屋の外にあるわけですから、部屋の外に出てしまえばいい。

では、どうすれば部屋の外に出ることができるのか?

そのための7つのステップです。

1.頭の中のノイズを減らす

頭の中身を信頼できるシステムに預けて、一人静かに考える時間と場所を確保しましょう。「頭の中身を信頼できるシステムに預ける」部分については以下の本がオススメです。

はじめてのGTD ストレスフリーの整理術
二見書房
田口 元(監修)
発売日:2008-12-24
おすすめ度:4.5
おすすめ度3 一日に決まった仕事がある人には向いてないかも。
おすすめ度2 GTD: Getting Things Done やってる事はごく普通です
おすすめ度5 深く理解するのには最適
おすすめ度4 実践的と思ったので早速取り入れてます
おすすめ度4 「気になるコト」を頭の外へ放り出す

2.周りのものに対して心を開く

普段身を置いている環境から離れることで想像性は刺激されます。歩き回ったり、周りのものに気を留めることで、思考の堂々巡りからあっさり抜け出せたりするものです。

3.自分の直感を信じ、「小さな声」の言うことに耳を傾けない

あなたの思考や判断や知識によって修正される前に存在していた、手つかずの想像力を信じましょう。想像力は「知識への挑戦」です。想像力活用のカギは、自分の感覚を信じる気持ちと感情、そして自然な直感です。

4.すすんで子どものようになる

子どもだった頃、私たちは知力が発達しておらず、従って知識も欠けていました。それゆえ、知識の代わりにふんだんにある想像性と創造性に頼っていたのです。大人になるにつれて、自分の信じていることより自分の知っていることを頼り始めます。

知識に頼ることは左脳に依存するということ。左脳とともに右脳である創造性も等しく発揮する「全脳思考」で臨まなければビジネスにおける問題は解決できないのです。折しも先日発売された神田昌典さんの以下の新刊はこのテーマを深く理解し、そして感じるうえでまたとない一冊です。

全脳思考
発売日:2009-06-12
おすすめ度:4.0
おすすめ度5 7年間の起業を通して分かった事。
おすすめ度1 買って損した
おすすめ度4 同氏のノウハウを結集した書籍といえるのかなーと感じもするが…
おすすめ度1 かっこい?言葉で飾りすぎている
おすすめ度5 オシャレな神田先生を楽しもう

5.自分の能力を信じる(何でもできる)

想像性と創造性は自信から湧き出ます。すなわち高い自尊心を持つ、ということです。自尊心の高い人は言い訳をせず、自ら舵を取ります。自信のない、自尊心の低い人は、この逆で、言い訳をし、他人に責任を転嫁しようとします。

片や積極的に打って出ようとするスタンスであるのに対し、もう一方はそのまま部屋にとどまろうとするスタンスといえます。答えは部屋の外にあるわけですから、どちらを選ぶべきかは明白ですね。

6.冒険を恐れない(自分のミスを許す)

失敗の恐怖は想像性と創造性をダメにしてしまいます。生き残るという本能を刺激するために、ますます部屋から出られなくなります。失敗はしてもいい、と決めてしまうことです。失敗を避けていては進歩は得られません。

はじめは難しいかもしれませんが「失敗してはいけない」という考えは捨てて、むしろ「失敗を受け取りにいこう」というくらいの気持ちで部屋の外に打って出ましょう。

7.とにかく始めてみる(何かをしよう!)

つべこべ言いません。とにかく始めてしまいましょう。それでも、プロによる「つべこべ」を読んでおきたいというならダン・ケネディさんの以下の本の内容だけで十分でしょう。

大金持ちをランチに誘え! 世界的グルが教える「大量行動の原則」
枝廣 淳子(翻訳)
発売日:2007-03-30
おすすめ度:4.0
おすすめ度4 成功法則のたった1つに絞り込むと・・・・
おすすめ度3 期待させすぎの感がある
おすすめ度5 金字塔的ビジネス書!
おすすめ度5 今日、読み返しました!
おすすめ度5 表題だけでも価値あり!

以下は「つべこべ」の一部。

そして私は、その「ひとつ」を見つけた。人並み外れた成功者たちのすべてが、ほかのどの成功の秘訣よりも、普遍的に共有し、頼りにしているたったひとつの「成功の極意」である。そして、本書を読むどんな人でも、この極意を発見し、受け入れ、理解し、もっとも重要であると思って重点的に取り組めば、直ちに信じられないほど画期的な人生を切り拓くことができる──ここにポイントがある。

(中略)

そこで、読者のみなさんには、この極意をぜひ自力で見つけてほしい。「それ」は本書のあちこちで、あなたに発見されるのを待っている。

まとめ

以上ご紹介してきた、7つのステップを作るにあたって以下の本を参考にしました。14年前(1995年)に出たものですが、知識労働者を対象とした仕事術を解説した本としては、いまだにこの本を超えるものに出会っていません。

奇跡の仕事術―自分の仕事をマネジメントする
生産性出版
Carl Pace Worthy(原著)林 宣子(翻訳)
発売日:1995-11
おすすめ度:4.0
おすすめ度4 目からウロコがたくさん落ちました